2016/09/27
(更新日: 2016/09/27)
docker-composeを使ってPHPコンテナとMySQLコンテナを連携させる
以前、Dockerコンテナを連携させる方法 を書いたが、コンテナ間の連携が必要な際はdocker-composeを使うと便利だ。 今回は前回と同じようにPHPとMySQLのコンテナを連携させるが、その連携にdocker-composeを使った方法を紹介する。
まずは、適当なディレクトリをつくる。 今回は docker-compose-sample
とする。
docker-compose-sample/
配下にDockerfileを作成する。
1 2 3 4 5 FROM shoyan/www-ciADD . /app WORKDIR /app ENV MYSQL_HOST mysqlENV MYSQL_PASSWORD ''
次に docker-compose.yml
を作成する。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 version : '2' services : web : build : . links : - mysql :mysql mysql : image : mysql :5.5 environment : MYSQL_ALLOW_EMPTY_PASSWORD : 'yes' expose : - "3306" volumes : - ./docker-entrypoint-initdb.d :/docker-entrypoint-initdb.d
servicesにwebとmysqlという名前でコンテナを定義している。
webコンテナ webコンテナはDockerfileをbuildして、mysqlコンテナと連携させる定義をしている。 これによりwebコンテナからはmysqlという名前でmysqlコンテナにアクセスできるようになる。
mysqlコンテナについて MySQLは公式のイメージを使っている。 他のコンテナからアクセスできるようにexposeで3306ポートを指定している。
公式のMySQLイメージから作成したコンテナは/docker-entrypoint-initdb.d/
配下にあるシェルスクリプトやsqlファイルを起動時に実行するようになっている。 今回はデータベースとテーブルを作成するためにこの機構を利用する。 volumesを利用してファイルを配置している。
以下のdocker-compose-sample/docker-entrypoint-initdb.d/setup.sql
を作成しておく。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 CREATE DATABASE IF NOT EXISTS app_test;DROP TABLE IF EXISTS `app_test` .`user` ;CREATE TABLE `app_test` .`user` ( `id` int (11 ) unsigned NOT NULL AUTO_INCREMENT, `name` varchar (8 ) DEFAULT NULL , `status` tinyint (1 ) DEFAULT NULL , `email` varchar (64 ) DEFAULT NULL , `postal_code` char (7 ) DEFAULT '' , `character_text` text , PRIMARY KEY (`id` ) ) ENGINE =InnoDB DEFAULT CHARSET =utf8;
確認用スクリプト DBにアクセスできているかを確認するためのスクリプト connect.php
を用意しておく。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 <?php $dsn = sprintf('mysql:host=%s:3306;dbname=%s' , $_ENV['MYSQL_HOST' ], 'app_test' ); $user = 'root' ; $password = $_ENV['MYSQL_PASSWORD' ]; $dbh = new PDO($dsn, $user, $password); $sql = "SELECT version();" ; foreach ($dbh->query($sql, PDO::FETCH_ASSOC) as $row) { print_r($row); } $sql = "show tables;" ; foreach ($dbh->query($sql, PDO::FETCH_ASSOC) as $row) { print_r($row); }
docker-composeでコンテナを起動する 準備ができたのでdocker-composeコマンドでコンテナを起動する。 以下のようにネットワークとコンテナが作成される。-d
オプションはバックグラウンドでコンテナを起動するために指定している。
1 2 3 4 $ docker-compose up -d Creating network "dockercomposesample_default" with the default driver Creating dockercomposesample_mysql_1 Creating dockercomposesample_web_1
コンテナにログインしてみる。
1 $ docker run --rm -it -v `pwd `:/app --net =dockercomposesample_default dockercomposesample_web bash
確認用スクリプトで疎通を確認する。 バージョンとtableが表示されたら成功だ。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 root@6237502e4401:/app# php connect.php Array ( [version()] => 5.5.51 ) Array ( [Tables_in_app_test] => user )
コンテナを削除するには docker-compose down
コマンドを使う。
1 2 3 4 5 ⇒ docker-compose down Stopping dockercomposesample_mysql_1 .. . done Removing dockercomposesample_web_1 .. . done Removing dockercomposesample_mysql_1 .. . done Removing network dockercomposesample_default
サンプルコードをgithubで公開しているので参考にしてほしい。